フリーランスとしてはたらく-仕事の受注の仕組み化

  • フリーランス
  • 2021/11/04
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フリーランスになると、営業から制作、成果物の納品まですべてをこなす必要があります。安定的に仕事が入ってくるように仕組み化しましょう。

目次

|Webサイトを立ち上げる
|掲載可能な実績をつくる
|Webポートフォリオ記事の制作
|SNSなどで情報発信する

|Webサイトを立ち上げる

フリーランスにとって、Webサイトを持つメリットは多くあります。
過去の実績をアピールできることはもちろんですが、自分自身の「強み」なども効率的に伝えることができます。
また、エージェントなどを間に入れないことで、業務内容の詳細行き違いが起きにくくなりますし、中間マージンを取られることもありません。

反面、集客の難しさや、案件獲得のための打ち合わせなど、営業面の負担が発生します。そういった営業活動での負担を軽減させるためにも、Webサイトは必要な情報をしっかり盛り込んだ構成で作成しましょう。

では、効率良くアピールするためには、どのように構成するとよいのでしょうか?

重要になってくるのが、自分自身の「できること」です。
受注可能な案件を薄く幅広く掲載した場合、実績がより多い同業者に見劣りしてしまうことが多いでしょう。また、クライアントが平均的なスキルを求めている場合、代理店を通して無難な人材を紹介してもらうほうが効率的とも言えます。あえて個人のデザイナーに依頼するということは、専門性が高く即戦力となる方を求めているということです。受注可能な範囲を意図的に狭め、得意分野を前面に出すことで、他のデザイナーとの差別化を図っていきましょう。

では、得意分野をアピールし、専門性を上げるために情報を狭めるとは、どのようにしていけば良いでしょうか?

1)ターゲットの設定
自分のスキルがどの分野にニーズが合うのかを明確にしましょう。
例えば『カフェ業界に強いデザイン』と『不動産業界に強いデザイン』では、持たれる印象がかなり違うのではないでしょうか。
当然、ターゲットによって必要とされるスキルは変わってきますので、アピールの仕方も変わってきます。
得意な分野の情報に特化させることで、Googleなどの検索エンジンで上位に表示され、効率的に集客ができるようになります。

2)特にやりたい案件の設定
デザインという大枠の情報だけでなく、ロゴ、パッケージ、印刷物といった、具体的な強みを強調しましょう。
そうは言っても、可能な仕事は全て掲載しておきたいのも心情です。
どうしても複数挙げたい場合は、文字の大きさや掲載順などを工夫し、特に強調したい部分が視覚的に伝わるようにすると良いでしょう。

3)基本情報(プロフィールなど)
プロフィールなどの情報は簡潔に、必要な情報をスッキリとまとめて書いていきましょう。
・事業理念みたいな、キャッチコピー。
フリーランスに至った理由や、どのような心がけで仕事をしているかなど、クライアントからの信頼を得られるような熱意をアピールします。
『○○な課題に、○○のようにして解決することが得意です』
といった具合で、わかりやすい言葉になるようにするとよいでしょう。

・活動する地域
現地に赴いて打ち合わせをしたり、作業したりすることがある場合、地域は重要な要素になってきますので、書いておくことをお勧めします。

・受注の流れ
簡易的でも構いませんので、問い合わせ~受注~制作~納品までのフローを掲載しましょう。丁寧な印象を与えたり、発注後のやり取りへの安心感に繋がります。

これらに加えて、よくある質問やお問い合わせページをわかりやすく配置することで、営業の機会を増やすことができます。

|掲載可能な実績をつくる

独立したてのフリーランスにとって《過去の実績》は大きな課題です。
クライアントにとって、実績が少ない会社には、判断材料がないため、検討すらできないためです。
クラウドソージングなどで請けた案件は、実績に記載できないことが多いため、別の方法で実績の獲得を狙っていきます。

1)友人・知人にお願いする
友人や、馴染みのお店など、仕事以外の部分の知人が事業を持っている場合には協力をお願いしてみます。
小さな仕事や安価な仕事でも良いと思いますが、特別に値引きなどをする場合は、イレギュラーなお願いであることや、今回に限っての値段であることなどをしっかり伝えておきましょう。
フリーランスとして独立したことを伝えて、実績が欲しい旨を正直に話すとトラブルが起きにくいでしょう。
知人であっても契約書はしっかりと取り交わすことが大切です。


2)独立前の会社で積んだ実績を掲載できないか?
過去在籍していた会社での実績の中に、参加プロジェクトや担当箇所の公開などができる案件がないか問い合わせてみましょう。
許可がもらえた場合は、会社名やリンクなどを記載し、独立前に在籍していた会社での実績であると明示しておく方が良いでしょう。
特に同業種である場合は、ビジネスパートナーでありライバルとなりますので、しっかりと敬意を払って信頼関係を維持しましょう。

同業種でも、案件によっては多人数の会社で対応するのが良い場合と、フリーランスが対応する方が良い場合があります。
過去の在籍とはいえ、信頼関係が築けていれば、後々のビジネスチャンスに繋がることもあるでしょう。
実績の掲載という目的ありきではありますが、人脈を繋いでおくためにも、独立以前の会社に問い合わせてみてはどうでしょうか。

3)無料・安価で仕事を請けて宣伝にする
正規料金では実績ある他社に負けてしまっても、実績がないからこそ安価でキャンペーンを打ち出すこともひとつの手段です。
クライアントは実績のない会社に業務を依頼するリスクが発生しますが、そののリスクを価格面のメリットで相殺するということです。

とにかく実績が欲しいということを正直に掲げて、特別料金で仕事を募集します(理由の無い安価や無料は、クオリティ面の不安に繋がるため、初回特別サービス、立ち上げ時期のためといった理由を出したほうがよいでしょう)。
もちろん採算が合わなくなると思いますが、広告費として捉えて今後に繋げるための出費と考えましょう。その際、《仕事実績への掲載許可》を条件とし、広告費が無意味にならないよう、着実に実績を積み上げましょう。

|Webポートフォリオ記事の制作

サイトやポートフォリオ作成ツールなどを作成することで、自身のデザインを紹介できるページを作成も可能です。
ポートフォリオを通じての仕事獲得の他、クライアントの打ち合わせで実績やスキルを紹介する際にも役立ちます。

作成する上で気を付けておきたいことは、ただ闇雲にデザイン実績や作品だけを貼り付けたものにならないようにすることです。
あくまで案件獲得のためのツールとなるものですので、クライアントが知りたい情報はしっかり記載しておくことが重要です。

・自己紹介
・過去の実績(関係のないジャンルなどは避けた方がよい)
・スキル・使用ツール
・専門分野(強み)
・連絡先

これらの必須情報とあわせて、わかりやすいポートフォリオを作成しましょう。
自身のSNSアカウントと紐付けておくことで、ポートフォリオでは蛇足になってしまう情報を外付けで追加することができます。
依頼を迷っているクライアントへの後押しになる可能性もありますので、SNSと併用して上手く使いましょう。

|SNSなどで情報発信する

『Twitter』や『Instagram』、あるいはブログといったSNSで情報発信することで、集客に繋がっていくこともあるでしょう。
シェア可能な案件の成果や、デザインサンプル、あるいは自身の興味の方向性や好むデザインなどを発信することで、実績を紹介していくことに繋がります。

特にTwitterは、InstagramやFacebookのような知り合いベースのコミュニケーションツールではなく、まったく知らない人とも繋がることが容易なツールです。
リツイート機能で情報がシェアされますので、自分だけの力ではどうしても手の届かない範囲までアピール出来る可能性もあります。

自身の成果物とあわせて、経験やスキルをコラムなどにして発信する場合は、ブログベースがいいでしょう。
業界で役立つ情報や、業界内のニュースについての解説・所感を発信することで、専門性の高さをアピールすることができますし、知名度アップにも繋がります。
『note』https://note.com/
noteのように情報発信用SNSとして利用できる上に、有料記事を書くことで直接収益に繋げられるツールもあります。

Webサイトにしても、SNSの利用にしても、集客は時間がかかる面もありますので、独立してフリーランスを目指す場合は独立前からコツコツと準備しておくほうが良いでしょう。
情報発信は早めの行動が重要です。
自分に合ったSNSを利用することで、継続的に情報を発信するようにしましょう。

※令和2年度第3次補正事業再構築補助金により作成しております。

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