転職ノウハウ-ゲーム業界転職事情
- 転職ノウハウ
- 2021/11/30
目次
|ゲーム業界の転職経験と転職回数
|ゲーム業界の就業時間
|ゲーム業界の転職経験と転職回数
他の一般的な業界と比較して、ゲーム業界は転職が多めの業界だとされています。
転職回数が多すぎると転職活動に不利になると言われることもありますが、ゲーム業界では必ずしもそうではないようです。
これはスキルの個性や、経験による実力が業務内容に直結するせいでもあり、実力によって着実なキャリアアップが目指せる業界だからという理由があります。
CEDECの2019年調査によると、ゲーム産業での転職回数が1回以上の割合が43.3%になり、回答者のうち半数近くが転職を経験しています。
また、転職経験2回が9.9%、3~4回も合わせて9.4%となっており、それなりの割合を占めています。
ではなぜ、転職経験を持つ人が多めなのでしょうか。
同回答者の職業性ストレスについての項目では、仕事量的負担度は《普通》であり、仕事のコントロール度については《やや低い》となっており、ゲーム業界従事者のストレス度が平均より低い状況であるとされています。つまり、仕事のコントロールや、上司、同僚とのコミュニケーションに不満が少ない環境を得られているということになります。
にもかかわらず転職回数が多いということは、給与やスキルに基づいたキャリアアップを望む、前向きな転職が行われている面があるようです。
経験を積んで技術が向上し、出来ることの幅が増えれば、待遇面でもっと上を目指すことができます。また、クリエイティブな職種の場合、もっと自分の個性を生かせる企業を探すタイミングがくることもあるでしょう。こういった事情から、現在の待遇に大きな不満が無い場合でも、転職に対して積極的に動く場合があります。
実際の転職活動時にも、なぜ転職経験が多いのか、あるいはなぜ今転職したいのかについて、しっかりとした理由を説明出来ることが大切です。ゲーム業界での転職は、こういった事情が認識されていることが多いため、複数回の転職もマイナス評価とは直結しないでしょう。転職を考える際は、確実にステップアップしていくためにも、自分のスキルと目指す企業のビジョンを明確にしておくと良いかと思います。
|ゲーム業界の就業時間
ゲーム業界の就業時間といえば、かつてはブラックの代名詞とも言われる環境でしたが、近年では一般的な企業と差はないようです。
一週間あたりの就業時間は、通常期で一日あたり40時間~45時間未満が40.6%と、最も多い回答になっています。次いで40時間未満が29.5%となっていますので、約70%が残業無しで働いているということになります。
繁忙期の就業時間を確認してみても、40時間未満と答えた人が23.6%と最も多く、残業が無い企業が多いようです。しかし次いで50時間~55時間未満の23.5%となっていますので、こちらは通常期と違って、職場環境によってばらつきが大きいとも言えます。とはいえ全体をみると、繁忙期でも約30%が1時間~2時間の残業を必要としている程度に収まっています。
勤務形態もフレックスタイム制度を導入している企業が多くみられますので、働き方に対する柔軟さがある業界です。ゲーム業界はその特性上、多様な業務内容を同時進行で扱います。当然、業務内容によって作業のピークが異なりますので、勤務時間を一律に保つことが難しく、《裁量労働制》や《フレックスタイム制》といったシステムで対応していることが多いようです。
入社前に勤務形態を把握し、自分の求めている環境を得られるように準備していきましょう。
※令和2年度第3次補正事業再構築補助金により作成しております。
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引用元:CEDEC 2019アーカイブス(ゲーム開発者の就業とキャリア形成2019)
https://cedec.cesa.or.jp/2019/