フリーランスとしてはたらく-開業準備

  • フリーランス
  • 2021/11/02
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「フリーランス」としてはたらくための準備はどんなことが必要なのかしっかり確認して準備をすすめていきましょう。

目次

|就業中にやること
|開業前準備

|就業中にやること

・タイミングはいつなのか?
独立に当たって、明確にしておかなくてはならないことがあります。”なぜ今フリーランスを目指すのか”という点です。現在の自分のスキル、キャリアなどを把握し、どのような形で仕事を獲得していけるのかが重要だからです。

例えば、業務そのものは受注・納品できたとしても、収益性が低い仕事を続けていれば赤字となってしまいます。会社に所属するよりも利益が上がると判断できたタイミングで独立するべきです。フリーランスになる上でのメリットとデメリットをしっかり把握し、自分がどのように利益を得ていくのかを明確にしましょう。

・副業などで収入源の確保をしよう
闇雲に独立しても、仕事不足や資金不足に陥っては意味がありません。会社員として働いているうちに副業などをして収入の柱を作っておくのもいいでしょう。独立後すぐに動けるように、あらかじめ一定期間分の仕事を請け負っておくとさらに良いでしょう。現在ご自身がもつスキルでどのような仕事をこなしていけるのか、想定だけでなく、具体的な足がかりを得ておくと良いと考えられます。例えば、フリーランスエージェントへの登録クラウドソーシングへの登録などをして退職前に安定した仕事の確保をしましょう。

|開業前準備

・運転資金の準備をしよう
まずは現在の貯蓄と独立後の支出の概算を照らし合わせて、無収入でどのくらいの期間を耐えられるのかを確認すると良いでしょう。家賃や光熱費、備品などの経費を含めてしっかりと把握することで、黒字化を目指すために必要な収益が見えてきます。安定した収入が得られるようになるまでの間に予期せぬトラブルに見舞われても対処できるよう、資金には十分な余裕を持っておくべきです。収入が一年以上途絶えても大丈夫な状態をつくると安心感があります。

・トラブルリスクに備えよう
情報漏洩、著作権問題、トラブルへの対策として保険への加入もおすすめです。いざ独立してから後悔しないためにも、準備はしっかりと行っておくことが大切です。

起こりうるリスク
情報漏洩・・・PCにウイルスが感染し、企業情報漏洩
著作権問題・・・納品した成果物が盗用にあたるとして損賠賠償請求される
納品物の瑕疵・・・納品したシステム不具合が発生、損賠賠償が請求される
健康リスク・・・ケガや病気などによる無収入

リスク対策
損害補償保険・・・業務遂行中の補償、PL責任補償、受託物の補償などをうけられる保険に加入
所得補償保険・・・業務中、日常生活で起きた事故、病気にも対応する保険に加入する
弁護士保険・・・法律相談、弁護士費用の補償をうけられる保険に加入

・クラウド会計ソフトの導入
また、あらかじめ会計用のソフトを用意して、自動化出来る事務処理は自動化しておきます。会計処理にツールを利用すると、紐付けたクレジットカードや銀行から取引のデータを読み取ってくれたり、領収書をスマートフォンで撮影すると自動で処理してくれたりと大変便利です。お金の流れは開業後のみではなく、開業費という形で準備段階から発生してきます。開業費としてかかった費用の領収書はしっかりと保管し費用として計上しましょう。

個人事業主向けのおすすめクラウド会計ソフト
やよいの白色申告オンライン(青色申告)
マネーフォワード クラウド確定申告
freee 確定申告

・ドキュメント(契約書類)を準備しよう
フリーランスは業務ごとに契約を結ぶため、書類の管理も重要な仕事になってきます。業務委託契約書は元より、請求書や領収書などの雛形をあらかじめ用意しておくと、実際の契約時にスムーズな仕事ができるでしょう。一度作成しておけば長く使えるものですので、少々手間でも必要項目をしっかりと調べて作成するようにします。

主なドキュメント
・業務委託契約書・・・業務の発注者(委託者)が受注者(受託者)に対して業務を委託し、委託された業務を遂行し、対価(報酬を受け取る取引の際に締結される契約書
・見積書・・・仕事の注文を受けた時に発行する文書。
【記載内容】宛先、発行日、対象の商品内容及び数量、単価及び合計額、納期、納品場所、見積書の有効期限など
・納品書・・・納品したことを証明する文書。
【記載内容】宛先、発行日、納品した商品内容及び数量、単価及び合計額など
・請求書・・・サービスを提供した際に、その対価を支払っていただくために発行する書類。
【記載内容】宛先、発行日、商品内容及び数量、単価及び合計額、請求代金の振込先(金融機関名、口座番号ほか)、支払期限など
・領収書・・・領収書は、その商取引で納品も終わり、金銭の受領が最終的に完了したことを示すもの。領収書は課税文書なので、発行時、非課税範囲*を超えた額の発行には収入印紙の貼付けが必要。

前述のクラウド会計ソフトにも紐付けしやすいよう、ネット上で配布されている無料雛形などを比較しながら、自分にとって使いやすい形の書類を用意すると良いでしょう。

・審査の必要な金融サービスを
フリーランスは一般的に収入が不安定という見方をされます。企業に所属する正社員に比べて社会的信用度が下がりますので、住宅ローンを利用しての住宅購入(不動産投資なども)、賃貸契約、ローンを利用した車購入、クレジットカードを作ることが難しくなるでしょう。会社を退職する前に必要な金融サービスの契約を済ませておくと安心です。

住宅ローン・・・住宅ローンの審査のポイントは、一時的な高収入ではなく長期間安定した収入が続くことです。独立前に購入をお勧めします。
不動産投資・・・安定した収入を確保している方が対象となることが多いです。資産運用を検討している方は独立前に検討をしておきましょう。
賃貸物件の契約・・・安定した収入がない場合、契約が困難な場合があります。また、SOHO可なのかを確認する必要も出てきます。
カーローン・・・こちらも審査が必要なため、購入ができないケースも出てきます。節税をしたい場合はリースを検討することで全額経費にできるためそちらを検討するのもよいでしょう。
クレジットカード・・・クレジットカードを作るのにも審査が必要なため、収入が安定しない場合作ることが難しい可能性があります。

独立するのにも計画的に!しっかり準備をして万全の状態で臨みましょう!

※令和2年度第3次補正事業再構築補助金により作成しております。

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